tamadonのブログ

人間万事塞翁が馬

モバイルエンジニアのAI活用事例紹介

この記事は、 Kyash Advent Calendar 2025 4日目の記事です。

昨日は加藤さんの EM半年の振り返り、プレイヤー脳を捨てきれていない自分へ でした 👏

はじめに

KyashでiOSアプリを開発している tamadon です。

皆さん、AIエージェント使ってますか?

KyashではAIツールの利用補助が出ることもあり、エンジニア全員が積極的に活用しています。最近はClaude Codeを利用することが多いです。

勤務開始が早めなこともあり、同僚が稼働する前の時間に 設計の壁打ちをAIとできるのが特に助かっています。

この記事では、モバイルアプリ開発において私が日常的に利用しているAIの活用例を2つ紹介します。

失敗したGitHub Actionsのログを分析して対応方法を提示する

iOS版Kyashでは、Unit Test や App Store Connect へのアップロードなどを GitHub Actions で実行しています。

Workflowが失敗したときは原因調査をするのですが、ビルド周りでエラーが発生するとログが約5,000行になり、エラーの起点を探すだけで結構しんどいです。

そこで、失敗ログを取得して一次切り分け(原因候補と対応策)を出してもらうスラッシュコマンドを .claude/commands に追加しました。 たまに外すこともありますが、一次切り分けとしては十分役に立っています。

CLIツールの gh をインストールしていれば、そのまま利用可能です。

失敗したGitHub Actionsのログを分析して対応方法を提示する

Linearのチケットに書いた仕様を元に実装の叩き台を作ってもらう

自分が所属しているクレジット事業部ではタスク管理をLinearで行っています。

最近は、MCP対応のAIクライアントなどでLinearのチケット内容を読み込ませ、実装のたたき台を作らせることが増えてきました。

Kyashでは、モバイルアプリの共通ロジックをKotlin Multiplatform(KMP)で実装しています。設計がきれいに整理されているため、AIエージェントでも実装に取り組みやすい、という背景があります。KMPを整備してくれた先人たちには感謝です。

一方で、iOSアプリのUI実装はまだ改善の余地がある状態だと感じています。

KMPの実装については、以下のようにチケットにざっくり設計を書いておくとAIがそれを前提に実装を進めてくれるので便利です。

### やること
- ◯◯画面のReactorを新規実装
- ◯◯UseCaseの呼び出し処理
- ◯◯情報の状態管理

#### 設計
- package: co.kyash.mobile.◯◯
- 名前: ◯◯Reactor

##### init処理
- 〇〇取得: Get◯◯UseCase

##### Action

- TapNavigation / Load / Reload / Tap◯◯

##### State

- ◯◯Amount: Long
- ◯◯Date: DateTime
- ◯◯Name: String

##### Event

- ShowProgress / HideProgress / Back / ◯◯

##### シーケンス

- UseCaseから取得した情報でStateを更新
- TapNavigationでBackイベントを通知
- その他必要なUIイベント

この運用を回してみて感じたメリットは以下のとおりです。

  • 設計を書いてから実装に入るので、思考が整理される
  • 以前より 検討漏れが減った(自分は手を動かしながら仕様を固めがちだった)
  • チケットが仕様メモを兼ねるので、ドキュメント管理が楽
  • 後から見返したときに探しやすい

こちらもスラッシュコマンドを作成しています。

Linearのチケットに書いた仕様を元に実装の叩き台を作ってもらう


この他にも、Figmaの情報とUI実装を比較して差分を見つけたり、Linearにチケットをまとめて作ってもらったりと、いろいろ活用しています。

個人的に面白いと感じているのは、AIエージェントが使うためのツール(コマンド)自体を、自然言語で依頼しながら整備できる点です。

今回紹介した2つのスラッシュコマンドも、「こういうことを実行するスラッシュコマンドを作りたいです」とAIに相談しながら作りました。自分では1行もmdファイルに記載していません。

「やりたいけど手段が分からないから従来手順で…」が減って、「まずAIに相談してみるか」で前に進める場面が増えました。未来を感じます。

以上、AI活用事例の紹介でした。誰かの参考になれば幸いです。

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